でも野茂は幸せ

野茂英雄と言えば、アメリカ・メジャーリーグで活躍した日本人でも初期の人で、彼がいたからイチローや松井のメジャー進出があったと言っても過言ではない人物だ。

そんな野茂も、メジャー移籍後数年で思うような成績を出せず、マイナーリーグで細々と野球を続け、数年前に引退した。

日本人で「何でそんなにアメリカにこだわるのか」と思った人は多かったと思う。
日本に帰ってくれば、まだもっと活躍できるかもしれないのに。
野茂はメジャーに移籍した時も、近鉄とケンカして移籍したという話もあるくらいだから、日本には帰りづらいという意見も聞いたことがある。

でも多分、そうではなくて、野茂は野球を続けたかっただけじゃないのかなあと私は思う。

それを思ったのは、この間のキリンジのライヴ。

何故かって?

キリンジは兄弟二人のバンドだから、必ずライヴにはサポートメンバーが必要になる。
そのサポートの一人が、色んな楽器もできて、コーラスも上手く、「何でこの人サポートやってるんだろう?」と思わせるくらいだったのだ。

音楽の世界には、自分は名のあるバンドのフロントではなく、サポートメンバーとしてミュージシャンを続けている人が沢山いる。

若い頃の私は、そういう人を「かわいそう」と思っていた。
フロントに立てなくて。自分はバンドのメンバーじゃなくて。
でも現実は違う。

「かわいそう」なんて言われる筋合いなんて、彼らにはないのだ。
それが彼らの選んだ幸せなのだから。

ミュージシャンを目指し、私や周りもその才能を信じてやまない友人が、昔居た。
でも彼はスタジオミュージシャンや誰かへの作曲で音楽の世界に居続けることは選ばなかった。

もったいないと、私は思った。
でもそれが、彼の選んだ幸せだ。
彼の歌声は、昔出したCDでしか聞くことが出来ない。

実際、キリンジはサポートの方々が居ないとライヴは出来ないし、反対にキリンジというバンドがなければサポートの人たちはお仕事がひとつ減る。
持ちつ持たれつの関係だ。

どっちが上とかないのに、サポートの人はかわいそうと思ってた昔の自分が恥ずかしくなった。

好きなことから始まった自分の「仕事」を続けられてお金をもらえるなら、それが巨額でなくたって、名前が売れていなくたって、マイナーリーグだって関係ないのだ。

だから、野茂は幸せだったんだと思う。

格好良いか悪いかなんて、本人にはどうでもいいのである。
そう、気付いた。
そして、腑に落ちた。

だから私、しばらく他人に余計なおせっかいな気持ちを持つのをやめようと思ってる。

人は人、他人は他人。
これ、今から来年もずっとテーマにしたい。

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画家へ
↑でもダルビッシュが日本に残って嬉しい(笑)。今日も訪問感謝です。ぜひクリックを!
[PR]
by nanv | 2010-11-01 23:21 | je crois ぼんやり


<< ウォーリーの防水スプレー 楽しい手帳グッズ >>